「ウクライナ紛争の結末」戦術的には勝利をしても、戦略的には負けるプーチン
- 3月25日、ロシアの国防省が「ウクライナにおける軍事作戦の第1段階はほぼ完了した。」と発表。
- ロシアの方も、死者数増加、食料品不足など厳しい状況であるため、今後は和平に向かう可能性。
- 和平にあたって、ウクライナの中立化やNATO非加盟に関しては、ウクライナが受け入れる可能性。
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4回目の和平交渉、見えてきた今後の流れ
当初のロシア・ウクライナ戦争なのですが、どう転んでも最終的にはロシアの戦術的な勝利はあるが、戦略的な敗北に至るだろうというのが私の予測です。戦術的な勝利とはどういうことかと言うと、今ウクライナとロシアの間で再び和平交渉をやっております。これが第4回目だということなのですが、これの行く末と大体の流れが見えてきた感じがします。
3月の25日にロシアの国防省が「ウクライナにおける軍事作戦の第一段階はほぼ完了した。」と言っております。そして、これからはウクライナ東部ドンバス地域(ドネツク・ルンガスク領主)の完全開放に焦点を当てるわけです。ここの解放、実際上ここは「独立したんだ」と言っておりますが、要するにロシア領に編入するということです。もともとロシア系住民が多いところではあったのですが、3月25日にこういうことを言ったということなんです。
これは前から申し上げているように、今回はウクライナ全土を制圧するとか、あるいは政府を制圧して傀儡政権を立てるということです。初期の作戦目標は完全に失敗したということで、途中から多分1回ならず2回ぐらい戦略を切り替えてると思うのですが、最終的に自分たちはドンバス地方(ドネツク州とルンガスク州の2つ)を取ると言うことを目標にしてやっています。戦争を辞める時に、プーチンもメンツがあるから「初めはこのようにやろうと思ったけど、うまくいかなかったから和平にします」とは言えないでしょう。つまり「初期の作戦通りにやって目標を達成したので和平にします」というレトリックがあるわけです。
なぜロシアは和平を目指すのか?
じゃあ、なぜロシアは勝ち戦をやっているようなんだけれども和平に持っていかなきゃいけないかと言いますと、ロシアの継戦能力(戦争を続ける能力)にやはり限界がある、予算にも限界がある、軍の犠牲数(戦死者というのが一番大きい)にも限界があるわけです。
特に将官の少将レベルが増えています。以前、4人が戦死したと言いましたが…
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