「ロシアの地政学」バルト海、黒海に封じ込められるロシア海軍
2022年4月20日収録
- ロシアにとっての海の出口でもある「バルト海と黒海」で不利な状況に陥りつつある。
- 黒海艦隊のモスクワが沈み機能不全になっていること。
- バルト海に面する国々がNATO加盟国となり、バルチック艦隊の行動が大きく制限されることが挙げられる。
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ロシアにとっての海の出口、バルト海と黒海
このバルト海と黒海にそれぞれバルト海艦隊、黒海艦隊というものをロシア海軍は持っている訳です。このバルト海艦隊のことをバルチック艦隊と言います。それを今ロシアがどういう状況にあるかというのが私の著書「最強兵器としての地政学」をお持ちの方もいらっしゃる方は119ページを見ていただくと分かるので、その地図を出しておきます。
モスクワから見える海:バルト海と黒海というタイトルをつけた地図なのですが、それを見ますと普通と違った形で西ヨーロッパを地図の北の方向に持っていっております。そしてロシアの首都モスクワからクリミア半島まで約1000キロ、サンクトペテルブルクこれはバルト海の方まで約600キロです。
ロシアにとってはここが海の出口なのです。そして大陸国家であるとは言っていても海による貿易というものが非常に大事であり、ロシアは帝政ロシアの頃から不凍港で冬になっても凍らない海というものを求めて南下していくと言われていました。
やはり海上貿易というのは、この国にとっても非常に大事なわけです。
これを見ていただくと分かるのですが、まず黒海の方は明らかですね。
私が「最終兵器としての地政学」を出版した時は、まだクリミア半島はウクライナのものだったので、ウクライナと同じ色にしてあります。
ここは今も理論的にはクリミアはウクライナの領土なのですが、実際上はロシアがシェアしてしまっているということです。
ここから黒海を経て、イスタンブールの先を通ってボスポラス海峡、その先のダーダネルス海峡を通って地中海に出ていくということです。
これは黒海艦隊がとったルートです。
これはもちろんロシアを守るという意味もあるのですが…
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